女性科学研究者の環境改善に関する懇談会(JAICOWS)では、下記の要領で講演会を開催いたします。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
多様性を問い続ける-差異との共生に向けた協働へ-
⽇ 時 2025年3月2日(日)10:30~12:00
会 場 オンライン(Zoom)
https://chukyo-u-ac-jp.zoom.us/j/82747656391
ミーティング ID: 827 4765 6391 パスコード: 804911
講 師 岩渕功一先生(シドニー工科大学名誉客員教授)
講演趣旨
多様性・ダイバーシティ推進は構造化された差別・周縁化を解消する取り組みを置き去りにしてはいないか?LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探った編著書『多様性との対話』の構想を手がかりに、エスニシティ・人種・移民を中心にしながらジェンダーを含めたさまざまな差異の平等な包含に向けた日本の根源的な課題と多様な主体による協繋のあり方について考える。JAICOWSに期待される活動実践についても言及したい。
講師プロフィール
シドニー工科大学名誉客員教授(Adjunct Professor)。早稲田大学卒業後、日本テレビに勤務。その後オーストラリアへ移住し、西シドニー大学でPh.D/ 博士号(カルチュラル・スタディーズ)取得。主な研究テーマは差異の包含と多様性との共生、国際交流と越境対話。国際基督教大学助教授、早稲田大学国際教養学部教授、メルボルンのモナシュ大学アジア研究所長などを歴任。デューク大学、EU大学院、メルボルン大学、オスロ大学、ボローニャ大学、シンガポール国立大学などで客員教授として招聘。日本とオーストラリアを行 き来しながらアジア・ヨーロッパ・北米の研究者と国際共同研究に取り組み、英語・日本語で数多くの著書・論文を出版し、Google Scholar引用数は8200を超える。現在は日本を拠点にして、互いの差異を認めてケアし合う共生社会の構築に向けて批判的なひらかれた学びと対話の展開に取り組んでいる。日本語での著書として『多様性との対話』(編著、青弓社、2021)、『トランスナショナル・ジャパン』(岩波現代文庫、2016)など。直近の監修書に『社会の多様性ってなんだろう?』(文溪堂 2024)。