原ひろ子前会長(現顧問)からのメッセージ(2015/5/5)

羽場久美子・新会長のメッセージにありますように、平成6年(1994)5月26日開催の第15期の日 本学術会議(SCJ)第118回総会で、「女性科学研究者の環境改善の緊急性について(声明)」が採択され、当時の新聞にも、大きく報道されました。その当時、4名の女性会員がおられたのですが、第16期には、第6部(農学)の中の「家政学」研連の島田淳子先生(お茶の水女子大)おひとりのみが選出されました。当時のSCJ会員の選出は、現行とは異なり、7つあった部の中の各研連に所属する諸学会から推薦される研究者について研連ごとに投票が行われておりました。

平成6年夏に発足した第16期SCJでは、島田先生に多様な重要任務を与え、女性会員の存在を新聞などでアピールしようとしておりました。 第13-15期の会員でいらした、一番ケ瀬康子先生(社会福祉学、日本女子大)が、近隣にあるお茶の水女子大に勤務していた原ひろ子(16期第1部文化人類学研連委員)のところにおいでになり、「JAICOWSを結成して、島田先生をサポートすると同時に、長期的に日本学術会議、ひいては日本社会全体における女性研究者の地位向上に尽力しましょう」と、おっしゃいました。

そこで、1994年12月19日に発起人会、1995年1月5日に第1回総会(設立総会)が開催され、SCJ前・現会員/研連委員有志で、JAICOWSが発足しました。

日本学術会議の図書室で、以下の本を、パラパラとめくって頂ければと存じます。

1)JAICOWS編 『女性科学研究者の可能性をさぐる』 (1996) ドメス出版

2)学術会議叢書3 『男女共同参画社会: キーワードはジェンダー』(2001)
編集協力:日本学術会議事務局;編集・発行 (財)日本学術協力財団

3)原 ひろ子、蓮見音彦、池内 了、柏木恵子編
『ジェンダー問題と学術研究』 (2004) ドメス出版